題名に惹かれ、興味本位で手に取りました。世の中には受験もろくにできずに苦しんでいる人がいることを知りました。確かに受験書として読んだ人には物足りない内容なのかもしれません。しかし、私は自分自身の不平不満だらけの日常を反省する機会をもらうことができありがたく思っています。私は、人生において筆者のように、何をすることもできない辛さ、痛みしか感じることのできない苦しみなどを味わったことはありませんが、想像するだけで恐ろしくてなりません。秀でた存在だったからこそ筆者の苦しみは並々ならぬものだったと思います。闘病生活を生かして、すばらしいお医者さんになってほしいと素直に思います。
評論家さんについて:本の構成は、前半は闘病記、後半が受験対策とあらかじめ前書きにはっきりと明示してあるのだから、別に問題はないと思う。
それより、この本のように、作者の体験した激痛を伴う原因不明の恐怖と闘う姿が赤裸々に描かれているものは、貴重だと思った。日本中40箇所以上も病院を渡り歩くことは並大抵のことではない。
後半の受験対策についても、英語だけができるからといって、理3に受かるわけはない。そもそも東大は(特に理3などは)全体的なバランスが伴っていないと、合格などできないのだから、帰国子女である作者が国語力不足をどう克服したのか等、十分に参考になるものであった。
受験に関係のない人でも、闘病中の人、大きな悩みがあり八方ふさがりになっている人などは、前半部だけでも十分読む価値があるのではないだろうか。